診療科・部門紹介

放射線科

放射線科は、患者様の主訴・疾患に応じて、適切な画像検査を行い診断を行う専門の診療科です。CT・MRI(循環器を除く)核医学検査(RI)などは、日本医学放射線学会認定の専門医が診断を行い、報告書を作成しております。
サンプル画像
検査項目
CT検査
MRI検査
RI検査
DIP検査
上部・下部消化管造影検査
各種造影検査
骨塩定量検査
マンモグラフィ検査
院内健診業務
ポータブル撮影
手術室イメージ
一般撮影
*放射線治療設備やPET検査はございません。
スタッフ
放射線科部長  木村 真二郎 (放射線科診断医師)
放射線技師長  山崎 英孝
診療放射線技師10名 事務員1名


●認定技師、施設認定
検診マンモグラフィ撮影認定・・・8名
X線CT認定技師・・・・・・・・・・・・・・・1名
胃がん検診専門技師・・・・・・・・・・・2名
第1種放射線取扱主任者・・・・・・・・1名
臨床技術能力検定X線CT 3級・・・2名
X線作業主任者・・・・・・・・・・・・・・・・1名
γ線透過写真撮影作業主任者・・・・1名


検査機器の紹介
●CT検査装置(Computed Tomography)
寝台に寝て、体の回りからX線を照射する事によって体の中の断面(輪切り)を見る事ができます。腫瘍、炎症性疾患、脳血管障害など非常に数多くの適応疾患があります。より詳しく検査する為に造影剤を使用する事があります。またCTで得られた画像を用いて3次元画像を作成し、診断の補助や手術のシミュレーションを行う事ができます。

●MRI検査装置(Magnetic Resonace Imaging)
高磁場と電波を利用して体内の様子を画像化するものです。解剖学的、質的診断にきわめて有効な検査です。放射線を使用していませんので、被ばくの心配がありません。検査中は多少大きな音がしますが、寝ているだけで無理なく苦痛のない検査が行えます。 当院の超電導MRI装置はたいへん強い磁場(1.5T:地磁気の33,000倍の強度)を発生する超磁場超電導磁石を用いることにより、高速・高精細な画像診断が可能となりました。頭部の小さな病変(腫瘍、梗塞など)や血管の状態、整形外科領域や腹部などの全身の検査診断が可能です。

*1.5T(テスラ)って?
テスラとはMRIの磁場の強さのことで、1テスラ=10,000ガウス(肩こり等に使用する貼るタイプの磁気治療器が800ガウス)です。磁場が高いほど、画像は鮮明になります。
*この検査は強い磁場の中に体を置くため、ペースメーカーや、かなり以前に使用された脳動脈クリップ等、体に金属が埋め込まれている方は、検査が出来ない場合がありますので、医師にご相談ください。

●RI(核医学)検査装置(Radio Isotope)
当院では、最新型核医学装置(シーメンス社製:Symbia.E)を導入しました。検査用の薬剤を注射してそれが骨などの臓器や腫瘍などに特異的に集まり、その薬から放出される微量の放射線を専用のカメラで検出し、画像化します。悪性腫瘍の骨転移、悪性リンパ腫、虚血性心疾患、認知症、肺塞栓、腎機能評価など様々な適応疾患があります。

●骨密度測定装置(DEXA)
主に骨粗しょう症の診断に用いる装置です。DEXA法という信頼性の高い測定方法で、骨の密度を測定します。通常のX線撮影よりもはるかに少ない2種類のX線を用いて骨の内部に含まれるカルシウムなど(骨塩)の量を測定します測定部位としては主に腰椎、大腿骨です。年齢に対する評価もグラフで出力されます。

●マンモグラフィ装置
乳房撮影は視触診だけでは発見されにくい乳がんの早期発見に役立ちます。乳房を圧迫しながら撮影するのが特徴です。当院は、マンモグラフィ読影認定医師5名、マンモグラフィ撮影認定技師8名、またマンモグラフィ健診施設基準の認定を取得しています。

●X線透視装置
通常の造影検査には消化管、脊椎、胆管、膵管その他の検査があります。観察する部位に造影剤を注入し、透視や撮影を行います。またこの装置は血管造影撮影も可能です。これはカテーテルという細い管を血管に入れ目的部位まで進め、造影剤を注入しながら連続撮影を行います。これにより体のいろいろな部位の血管の形態や流れを観察することができます。

造影剤について
CT検査や尿路造影(DIP検査)では“ヨード造影剤(以下造影剤)”という薬剤を血管(静脈)注射する場合があります。MRI検査では、“ガドリニウム造影剤”もしくは“リゾビスト(肝臓用の造影剤)”という薬剤を血管(静脈)注射する場合があります。

造影剤は病気の有無や性質・範囲などを、より正確にする目的で用います。特に腫瘍や、血管性病変、炎症性疾患などは、造影剤を用いることで、画像診断上、大変重要な情報が得られることがあり、病気のなかには、造影剤を使用しないと診断・発見ができないものもあります。造影剤を使うかどうかは検査の部位や目的、患者様の状態により様々で、検査の種類に応じて、医師が判断いたします。これらの薬は安全な薬剤ですが、副作用が起こる事もあります。副作用の種類は次のようなものです。

●ヨード造影剤
1.軽い副作用:蕁麻疹、吐き気、嘔吐、頭痛、動悸などで、ほとんどは一過性の症状です。このような副作用の起こる確率は、約100人につき3人(3%)程度です。また検査終了後1時間~数日後に上記のような症状があらわれることもあります。
2.重い副作用:呼吸困難、意識障害、血圧低下、腎不全などです。このような副作用は通常は治療が必要で、後遺症が残る可能性もあります。そのため、入院や手術が必要なこともあります。このような副作用が起こる確率は数千人に1人(0.01~0.05%)といわれています。
3.非常に稀ですが、病状・体質によっては、10~40万人につき1人の割合(0.00025%~0.001%)で死亡する場合もあります。

●ガドリニウム造影剤
1.軽い副作用:吐き気、嘔吐、熱感、蕁麻疹などで、ほとんどは一過性で治療を要しないことが多い症状です。このような副作用の起こる確率は、約100人につき1人(1%)程度です。また検査終了後1時間~数日後に上記のような症状があらわれることもあります。
2.重い副作用:呼吸困難、意識障害、血圧低下などです。このような副作用は通常は治療が必要で、後遺症がのこる可能性もあります。そのため、入院や手術が必要なこともあります。このような副作用が起こる確率は約2万人につき1人(0.005%)といわれています。
3.非常に稀ですが、病状・体質によっては、80万人につき1人の割合(0.00012%)で死亡する場合もあります。

●リゾビスト造影剤
1.リゾビストの副作用は2.8%程度に起こり、その症状は、鼻出血、熱感、倦怠感、発疹、嘔気、頭痛、腰痛、背部痛などです。
2.重い副作用:起こる頻度はや死亡率は正確には不明ですが、ゼロではありません。

*全ての造影剤に共通することは、以前に造影剤を用いる検査を受けて副作用のなかった方でも副作用が起こる場合があります。そして事前に副作用が起こることを予知する方法はありません。当院では検査中の副作用に対して、まず検査担当医が対応いたします。万一の重篤な副作用に対しても病院で万全の体制を整えて検査を行っています。