糖尿病
糖尿病治療の目標は、健康な人と変わらない日常生活の質(QOL)の維持と寿命を確保することにあり、そのためには糖尿病合併症である細小血管症(網膜症・腎症・神経障害)や大血管症(心筋梗塞・脳卒中等)の発症・進行を抑制することが求められます。合併症を予防するためには、糖尿病発症早期からの適切な血糖コントロールを行い維持すること、高血圧や脂質異常症、体重等を適切に管理することが重要です。また体重増加や急激な血糖変動、重症低血糖を回避した良質な血糖コントロールを目指すことで、患者様のより良い予後やQOLに繋がるものと期待されます。
当院では糖尿病のトータルケアにあたり、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、理学療法士、臨床検査技師、医事課職員で連携し、チーム医療による患者様の診療に取り組んでいます。
糖尿病教育入院では、教育プログラムを1週間で編成しており、患者様の御状況に合わせて1週間または2週間の入院治療を行っています。また、インスリン分泌能や病型の評価、合併症評価や悪性病変のスクリーニングを行い、患者様の病態や生活背景に合わせた治療を心がけています。糖尿病療養指導士を中心に、療養指導外来(看護指導・栄養指導)も行っています。療養指導においては、患者様の病状や生活背景に合わせたプランを作成し、個別化した診療支援を行なっています。また、平成18年度より糖尿病患者会の「糖花会」が発足し、現在60名前後が会員登録されていて、活発な活動が行われております。
内分泌疾患
当院では下垂体、副甲状腺、甲状腺、副腎といったホルモン産生臓器の機能異常をきたす疾患(内分泌疾患)についても診療を行っています。内分泌疾患は適切な診断と治療によって、患者様の病状やQOLの大きな改善が得られることが多いです。診断には画像検査のほか、ホルモン負荷試験などが必要となることがあります。当院で行った検査の結果、より詳しい検査・治療が必要と判断される場合には高次医療機関(大学病院等)にご紹介もさせていただいております。