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海藻を食べると虚血性心疾患のリスクが大幅に低下

栄養課
 海藻をよく食べる人では虚血性心疾患の発症リスクが低いことが、日本人8万6000人を20年間追跡した調査で日本人を対象にした様々な生活習慣病と、がん、2型糖尿病、脳卒中、心筋梗塞などとの関係を明らかにする目的で実施されている研究でわかった。
今まで動物実験では海藻の成分が血圧を低下させることや、血清脂質を低下させることが報告されているが、人を対象にした研究では明らかになっていなかった。
食事アンケート調査により、海藻の摂取頻度から対象を「ほとんど食べない」「週に1~2回」「週3~4回」「ほとんど毎日食べる」の4つのグループに分け、その後の脳卒中と虚血性心疾患の発症との関係を調べた。
海藻

 約20年間の追跡期間中に4777人が脳卒中を起こし、1204人が虚血性心疾患を発症した。
海藻を「ほとんど食べない」グループに比較して海藻を「毎日食べる」グループの虚血性心疾患の発症リスクは、男性24%・女性44%低い事が分かった。
脳卒中については、海藻の摂取量との関連性は見られなかった。

海藻の摂取が虚血性心疾患の発症リスクを低下させる理由として、海藻に含まれる食物繊維による血清脂質の改善や微量ではあるが、海藻類に含まれる蛋白質による血圧低下作用などが考えられるという。

お味噌汁に乾燥ワカメを入れたり、焼き海苔を常に食卓に準備し、ひじき、こんぶの煮物等で、日常生活でいつも海藻類が摂れるように準備しておくと良いですね。
海藻
糖尿病ネットワークより